徳島で働き始めました。


by lulucchi

カテゴリ:映画( 14 )

最近お友達とお茶するコトがあって、その時映画の話になったのだけれど、そういえば最近映画を見てないなぁと痛感。県内に常設の映画館がシネコンひとつってどうなの?と環境を嘆きつつ、DVDでも借りてくるかなと思って近所まで行ってきました。レンタル、苦手なんだけどね。

それで、今日は借りてきた映画の話。(以下ネタバレを微妙に隠してあるので注意)




「10万マルクを20分以内に用意しないと俺は殺されてしまう」と彼氏から泣きの電話。必死でベルリンの町を駆け抜けるヒロイン・ローラ。様々な障害を抜けてお金を調達し彼氏の下へ・・・という話。彼氏のダメっぷりにはちょっと引いちゃうけど。切羽詰ってるからかな?

そこでは彼女であったり彼女に触れる周囲の人々のそれからがスライドであらわれるのだけれども、そこで知ることは「人の運命は様々な要因によって容易に変化する」ということ。そのほとんどは予想もしなかった偶然であり、運命は偶然によって支配されている・・・ということ。些細な偶然によって命を落したり、幸運に恵まれることもあるのだなぁ・・・と。

映画の冒頭で示される言葉は「ボールは丸く、時間は90分。事実はそれだけ。あとは推測に過ぎない」(ちなみにこの言葉は1954年ワールドカップ、「ベルンの奇蹟」のハンガリー代表監督の言葉。)
こうすれば、こうだったんじゃないの?とかここはどうだったんだろう?とか、でも一方で事実は厳然と存在する。頑張っても、努力しても報われないこともあるし、意外に何が幸いするかわからないのも事実だけど・・・

でも、何が幸いするかわからないからこそ、今できることを頑張ってやるしかないのかな?って思ったりします。結果は見えなくても、人生は一度しかなくて、やり直せないからね。とはいえ、この映画では彼女は3回やり直して、幸せを手に入れたけど(汗

全編に疾走感あふれる音楽がかかるドイツ映画なので、ローラの目力に圧倒されたい人はぜひ。
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by lulucchi | 2008-09-18 17:11 | 映画
けっこう見たような気がするので、この辺で。

<最優秀映画賞>・・「最優秀」といいながら2つ挙げる自分のダメさ加減。
・キサラギ・・いい意味で期待を裏切られました。薄い映画だと思って見に行くとやられるよ。
まずは脚本の勝利。それから役者5人が(ある意味間違ったベクトルに)熱演。いい映画は熱気があって、演じている人が楽しそうな気がするんですが、そういうところが詰まってます。まだ公開中だし、見て損はないかと。

・善き人のためのソナタ・・これはレビュー書きました。映画に流れるイメージが好き。最近「街のあかり」のレビューで「ラストシーンで救われる」というようなことが書いてあったので観にいったのだけれども、残念ながらこの映画のラストには及ばなかった・・のです。

ちなみに次点は、16ブロック。これを「ダイハード4」にしようよ・・・。


<主演男優賞>
・アンソニー・ホプキンス「世界最速のインディアン」
こんなリラックスしたアンソニーを見るのは初めてだ。そしてとても生き生きしている。おおらかで無限大の夢が広がるこの映画の魅力は、間違いなく彼のおかげ。

<主演女優賞>
・宮本信子「眉山」
最初はオーバーアクトにどうかと思うが、彼女と絡むことで各人が自らのレベルを高めていっているのがよくわかる。話の筋が弱い作品を、映画まで消化させたのは彼女の存在。

<助演男優賞>
・香川照之「キサラギ」
「鬼が来た」の兵隊役とか「ゆれる」の豹変する兄役とは又違うベクトルでストーカーぽい役を怪演。この人、何でもできるな・・・。どんどん個性を生かせるいい映画に出てください。

<助演女優賞>
・エマニュエル・ベアール「輝ける女たち」
ベアール、今回はいい映画にあたってよかったよね・・。映画の内容は好き好き・・かな。
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by lulucchi | 2007-07-25 00:13 | 映画
休日を利用して「主人公は僕だった」を見てきました。感想は・・・・

いや、マギー・ギレンホール、めっちゃカワイイね・・・・




・・・ああ、映画のことも話さないと。そもそもこの映画、タイトル予告、やあらすじ、主人公を演ずるのがウィル・フェレル(「ズーランダー」のムガトゥ!「プロデューサーズ」のアレな脚本家!)・・・・からするとコメディなんかね?とか思ってしまうのだが、映画を見ると決してそうではない。アレ、思っていたのと違うぞ・・・?と違和感を持ちながら話は進んでいくだろう。

というのもこの映画は常に2者の関係性を軸に進んでいくからだ。国税局の役人とパン屋の女の子、登場人物を殺さないと気がすまない女流悲劇作家と現実的編集者。あんまり書くとネタバレになってしまうのでアレだが、凡百のコメディにありがちな「主人公のキャラクターだけが立っている」状態ではなく、それぞれのキャラクターが十分魅力的に描かれているのが面白い。

そしてこの映画は自分に示された「死」という運命をどのように受け入れるか、という物語でもある・・・・あるんだけど、うーん、確かに結末には納得し感動もしたのだけれども・・・なんかこう、自分の中での沸点が低かったと言うか・・・・。100点が最高のテストで、80点分しか出題がなかったというような・・。
ただ、人生ってそういうものじゃないかな、とも思ったりする。自分の人生が全てベストだ、ということができる人はほとんどいないし、けれどもその中で自分を大事にしながらより良いものを目指していく、という姿勢は大事なのかな・・・と感じたりしながらエンドロールを見ておりました。
時間があれば見ていただければ。
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by lulucchi | 2007-05-25 12:34 | 映画
内戦を含んだ映画は見終わった後、もやっとするかもなぁと思いつつ、見てきました。
いや、驚いたわ。真っ当で力の入った作品でした。そして重くのしかかる感覚。

ブラッド・ダイヤモンド(公式)」とは紛争地域で採取されるダイヤモンド。それを巡って政府と反政府ゲリラが争い、住民を拉致し採掘させているのだが・・何しろ争いの描写が恐ろしい。それぞれの主張はもはやなく(せいぜいが民族自治、とかその程度のものだ)主張に沿わないものは簡単にただ殺されていく。殺されていく人々の描写において、そこに意味なんてない。いや「意味がない」ということが、それ自身が意味を持っているというか。これほど軽い人命の扱い方が、存在することが恐ろしい。巷間話に上る銃撃事件の何倍もの人命が失われていて、そして(本来モデルがあったであろう)その出来事について、私は今までほとんど何も知らなかったのだ。

シエラレオネ・反政府ゲリラは自らの主義主張を広げるために少年を拉致し”教育”する。そこで生まれるのは善悪の判断を持たない恐るべき超人だ。善悪を判断できないまま成長していく人間の怖さ。笑いながら銃を撃つ表情には、もはや命を奪うことの罪悪感など存在しない。これはもはや、映画の枠を超えてしまうのではないかと。

一方で、この国を良くしようと動いている人たちもいる。孤児を教育したり、難民を援助したりする人々。が、大きな破壊の力に対して彼らの創造の力はあまりにも非力だ。

だが、この映画を映画として踏みとどまらせているのは主役たるディカプリオの力だ。彼は生きるためにはどんなこともする。知恵を尽くす。彼や、彼のパートナーとなる息子を探す黒人だけがこの映画の中で「生きて」いるとも言える。作中において何度か出てくる「TIA」・・これがアフリカだ、という自嘲をも含むような言葉があるが、その中にはいつか、子供に残せるよりよい国を作りたい・・という思いが入っているように感じた。だからこそ、私は彼らのわずかな希望が達せられるようにと、見ながら願っていたのだ。

見終わった後に紛争ダイヤについて、アフリカについて考えることができる。映画の力は大きいね。ハリウッドも、本気出せばこんなすごい映画を作ることができるのかと思いましたよ。しっかりしたものが見たいなら是非に。
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by lulucchi | 2007-04-20 04:43 | 映画
映画の日だし、18きっぷ(5枚で8000ですよ!素晴らしい)も使えるんでMOVIX六甲に映画を見に行ってきた。
友人に勧められていた「世界最速のインディアン(公式)」を鑑賞。いい映画だ・・。

あらすじ要約すると
「このバート・マンロー(主人公)には夢があるっ!それはこのインディアン・バイクで最速をたたき出すこと!俺は誇り高きNZ人、記録のためなら足の2本や3本(やけどで)くれてやる!」・・・たしかこんな話。
で、ニュージーランドからロサンゼルス、大会のあるユタへと向かうロードムービーであり、そしてレースを巡る奮闘の話であった。当然道中は波乱の連続であり、会場へついても実際にバイクを走らせるまで困難は続く・・・・が、周囲の人間のサポートや彼自身の真っ直ぐな心で障害を乗り越えていく。
こういう話だと「なんだ、挫折もなしにとんとん拍子て、単なるご都合主義の話じゃないか。やっぱ主役補正かよ・・とどうしても共感できないことが多いのだが、よく考えればこの主人公、年はは60前後、狭心症の発作もちでドラッグレースに挑むマシンは40年前の代物、パーツは自作、資金はなしと状態そのものは崖っぷちなのだ。ただ、それを彼は表に見せない。今あることはそれはそれとして、常にポジティブなのだ。パンフレットにある言葉「”危険”が人生に味をつける。リスクを恐れない、それが生きるってことだ」・・・常に前を向き挑戦する姿勢が、彼自身を輝かせているのだろう。その部分を表現しきったアンソニー・ホプキンスは、いい年のとり方をしているんじゃないかな・・と思う。暖かい映画だね。
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by lulucchi | 2007-03-02 03:35 | 映画
善き人のためのソナタ(公式)」がアカデミー外国語映画賞を撮ったみたいで、とても嬉しい!
自分としては、久々に打ちのめされる映画だったので・・・・。自分のベスト5に入るよ。

それ以来レビューを書こう書こうと思いつつも、自分の中では色々なモチーフが浮かんでは消え、うまく文章にすることができませんでした。文才のない自分がダメだ・・。
とはいえ、書きたい気持ちだけは募るばかり。とりあえず書けることを書いてみます。

「DAS LEBEN DER ANDEREN」・・原題は「他者の人生」
冷戦下の東ドイツ。物語は一人のシュタージ(国家保安局員)と二人の芸術家を軸に進む。シュタージの仕事は反政府的言動を取り締まること。任務を至上のものとし、国家を疑わない彼は、それが政府高官による恣意的なものであることを知りながら劇作家と女優の暮らしを盗聴・監視し続けます。パーティに現れた人の発言、夫婦の会話からセックスまで。国を代表する芸術家として恵まれた環境にある二人も、悩みを抱えながら妥協点と接点を求めてゆく。けれども、ある時を境に3人の生活には変化が訪れます。3人ともが、それぞれの自由と信念を持って。そして、物語は終末へ。

で、まず主人公のシュタージたるヴィースラー大尉の存在感に圧倒される。彼は決して悪人ではない。けれども、国家のために与えられたことを普通にこなす。それが48時間の尋問であっても、盗聴を見られた一般人への脅迫であっても。実に淡々と。それが彼の国家に対する仕事だからだ。
けれども彼の内面は彼を取り巻く風景と同じく寒々しく、味気ない食事や、あるいは娼婦と時間を過ごす事、それさえも彼を満たしているとは思えない。そもそも、妻がいつ密告者になるかもしれないような社会で、シュタージがおちおち結婚できるはずもない。

そして彼を取り巻く世界の何といびつなことか。PKディックのような悪夢的統制社会が、実にリアルな形で迫ってくる。そりゃ実際に使われてた建物で、実際にシュタージに監視されてた人がやるんだから。ホーネッカー議長の小噺をしたことをうかつにも聞き咎められ、名前と所属を聞かれる局員。誰も国家体制を信じていないのに、そこに従わざるを得ないという奇妙。

だからこそ後半、ブレヒトを読み自由を知り、変わっていく彼は見るものの心を解き放つ。エレベーターで一緒になった子供にも優しい眼差しを向けるヴィースラー。けれども、国家からの命令の前では、彼はただの1役人に過ぎない。自由を自分なりの手段で守ろうとするヴィースラー。危険すぎる。それがまた見る者に不安感を与えていく。

ヴィースラーに監視される劇作家ドライマンと女優マリアの存在も素晴らしい。「革新的」作家でありながら国家の許可の下でしか作品を発表できない矛盾に悩むドライマン、自己への自信のなさから薬に頼り、女優像と自分の葛藤に苦しむマリア。彼女はまた、政府高官からの庇護要求にも苦しんでいる。そして彼らの仲間の死(仲間は政府により芸術的活動を禁止されて、そして死んだのだ)から、本当の自由を求め始める。それは自然な心が求めるものであったが、少なくとも東ドイツにあっては危険な活動だった。

そしてドライマンは自由の為に、マリアは自らが女優であるために、ヴィースラーは自らが耳にしていた世界を守るために行動を起こす。3つの望みは同時にはかなわない。そこが涙を誘う。
・・・ベルリンの壁が崩壊した後、亡くなってしまった3人のいた世界。けれども生き残った二人に起こるドラマを、ぜひ見てほしい。
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by lulucchi | 2007-02-28 00:56 | 映画
大国・趙に攻められた4千人の梁の町。敵は10万、降伏するしかない・・・が。
守城の達人、墨家からやってきた革離ならやってくれる!・・・たった一人でも。


墨攻(公式サイト)」見てきました。元々学生時代授業をサボって中国史の本を読みふけったり、酒見賢一の原作(これはユニークで素晴らしい。オススメ)も持っていたので期待して見に行きました。

えーと。
確かに、映画化としては正しい。エンタメとしてのツボを押さえているので、非常に楽しめました。特に戦闘シーンは素晴らしい。敵方である巷奄中将軍の最後の攻めなんて、原作を超えて圧巻だったしね。ロケ地も素晴らしかった。

ただ、主人公の墨者・革離の設定付けが、残念ながら弱かった。アンディ・ラウを非情の人にしたくなかったからかもしれないが・・・。
そもそも墨家思想を信奉する人間は実利重視、効率性を重んじると言われている。酒見氏の原作であったような、宮女までも戦力として扱う様や命令違反者への厳しい処分は、乏しい戦力で戦うための主義、必要悪として描かれるべき部分であったように思う。
が、映画での革離はそんなこともせず、策が次々当たる超絶的な技術を持った人でしかない。そりゃ民衆もヒロインもついていきますがな。そして戦争がそのようにヌルく描かれるほど、敵方の将軍は間抜けに見え話が弛緩していくという・・・。もしこの映画の終盤が、革離の心に芽生えた「戦う意味」あるいは「愛情」を描くためにあったのなら、序盤もっと彼を目的の為には手段を選ばない硬骨の士として描くべきだったのではないかな・・とおもう。TVでやるなら家族と喜んで見るだろうが、まぁ、そんな感じの映画でありました。

(追記)蒼き狼の予告、「天と地と」かよ!・・・と思ってみたら角川春樹事務所かよ!この人の一念はこれはこれで尊敬するなぁ。
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by lulucchi | 2007-02-27 20:23 | 映画

明日へのチケット

映画館でのアンケートで、”2006年ベスト5を投票してください”というのがあり投票してきたことがあったのですが(ちなみに1.プロデューサーズ、2.ゆれる、3.サンキュー・スモーキング、4.クラッシュ、5.ラジニカーント・チャンドラムキ)他に「特定の人に向けてオススメの作品が」という項目がありました。

で、そこで「スポーツ系サポへ」と書いたのが表題の映画。世間的にはちっとも話題にならなかったけれども、見てほしい作品でした。

「明日へのチケット」(公式)は3部作形式の作品。3人の監督がスイスからイタリアへ向かう一つの列車の中で起こる出来事をそれぞれ描くものでしたが、老教授の追想・・という趣きの1部、やたら横暴な将軍の未亡人に青年兵士が振り回される2部には正直乗れませんでした。

が、3部はそれらを凌駕して有り余るほど素晴らしい内容でした。主人公は3人のセルティック・サポーター。普段はスーパーで働く彼ら3人は節約してスコットランドから普通列車を乗り継ぎつつ、ローマとのアウェー戦に向かいます。陽気な彼らは車内でベッカムTを着たアルバニア人の少年にサンドウィッチをおごってやったり、隣のイタリア人の女の子たちに話しかけたりしています。
・・・・が、ここで緊急事態が。3人のうちのローマまでの切符がありません。余分なお金もなく、車掌も容赦してくれません。たぶんさっきの男の子が・・と怪しむ一人。疑っちゃだめだよとなだめる一人、どうしようと悩む一人。ついに怪しむ彼が激高し、そしてアルバニア人の家族に詰め寄ると・・
確かに無くなったチケットは彼らの元にありました。彼らは難民でローマにいる父の元に向かっていたが、どうしても資金的にチケットが1枚足りなかったと。その為取ってしまったと涙ながらに訴えます。それは困ると憤る3人でしたが、怒っていた彼がチケットを渡し、自分が捕まる覚悟を固めたのでした。
そして、ローマ駅。混雑する駅では、なかなか公安官も来てくれません。その隙を突いて3人は逃げ出します。修道女の集団を突っ切り、乗客を振り切り逃げる彼ら。が、追っ手は迫ってきます。絶体絶命。そこに・・・・現れたのは対戦相手であるローマのサポーター。ただならぬ気配を察したローマのサポーターは、迫り来る公安官をブロックし彼らの逃亡を助けます。そして無事改札を突破したセルティックサポとローマサポの間では、延々エールの交換が行われたのでした・・・・。

といういい話。でもこれ、やっぱりどこかのチームのサポでないとこの感覚ってつかめないかかなぁ・・・。
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by lulucchi | 2007-02-11 21:32 | 映画
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映画を見てきました。
サンキュー・スモーキングは、ある一面で父と子の関係を通じて、父親の再生を描いた映画だ。ただ、普通の映画と違うのは父親がロビイスト、しかもタバコ団体のロビイストであるということだ。タバコ協会のスポークスマン、「ニコチンのカーネル・サンダース」を自称する主人公。喫煙=悪としか見られていないアメリカでは、非難の矢面に立つ人間だ。(よくこんな映画作れたな・・・)



が、主人公たるニック・ネイラーは言う「本当にタバコは悪いのでしょうか?」

そしてその言葉を聞いた時点から、既に彼の術中だ。それはもう、鮮やかなくらいに煙に巻かれるわけだ。
映画を見終わった後にいや、物事はやっぱりよく考えないといかんなとか考えたりするのだが、それがもう既にこの映画の情報操作にはまっている・・・とも言える訳で。考えるほど面白く、また深入りするほど思う壺・・と言うことかもしれない。オススメです。
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by lulucchi | 2006-11-07 03:24 | 映画

「ゆれる」にゆれる。

少し前の話だけれども、友人に進められて「ゆれる」と言う映画を見に行ってきた。(公式

僕は日本映画はあまり好きではなかったのだが、思わず引き込まれた。

東京に出て写真家として成功し気ままに暮らすイケメンの弟(オダギリジョー)。地元に残り親の家業を継ぎ日々黙々と生活する冴えない兄(香川照之)。物語は弟の視点から、二人を追う形で進んでいく。そして兄が思いを寄せ、弟が抱いた幼馴染の女性が吊り橋から落ちたときに、二人の変転は始まる。彼女は事故死なのか?それとも、兄が・・・

この映画の面白い所は、兄の本心がわからない点にある。そこでは映画を見ている者が、弟と同じく兄に対して言いようのない不安を抱く。どっちなのか?単純な二者択一のはずなのに。冒頭で描かれた「ぱっとしないけれど、真面目で優しい兄」はここに至って怪物に変貌する。一方でその変貌は、常に兄が弟から受けていた圧迫だったのかもしれない・・・と私は思いましたよ。詳しく言うとネタバレなりそうでアレなんだが。

そしてこの映画の怖ろしいところは「人はわかりあえない」という恐ろしい現実をカメラや小道具や、そして何より役者の視線で表現しているところだ。中でも兄弟二人の演技は両者の魅力を生かしつつ、これ以上ないものであった・・・と思う。

「面白い映画」であり「怖ろしい映画」。けれども、私は最後のいくつかのシーンを、美しいものとして感じざるを得なかった。様々なものを失って得たものは、どうしてあれほど澄み切っているのだろうね。不思議だ。

機会があれば、ぜひ一度見てほしい映画だ。
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by lulucchi | 2006-09-25 03:45 | 映画